フェロモンとは

　フェロモンは動物が生成・発散する天然物質で、化学的刺激によって同種の個体の生理反応を引き起こします。フェロモンによるコミュニケーションは、社会的動物のほぼ全てに存在します。

　人を含め、ほ乳類のほとんどには、こうしたフェロモン分子がフェロモン感知器官（OVN、鋤鼻器（じょびき）図1）という特別な器官で感知され、そこから視床下部に信号が送られて行動反応や生理反応を引き起こします。

　ヒトにおいては、同居する女性たちの月経周期が同期するという現象から、フェロモンによる作用が初めて確認されました。

さまざまな研究によって、ヒトのコミュニケーション、なかでも性的魅力の分野でフェロモンが果たす役割が実証されています。

現在、ヒトの男性フェロモンとしてもっともよく知られている物質には、アンドロスジェノン（図2）です。これは主に男性の体で生成される物質で、汗や皮膚、唾液、精液、腋毛に存在します。一方、女性ではこの物質はごく少量しか検知されず、汗においてもその濃度は男性のほうが20倍も高いのです。

　フェロモンは無臭なので、ヒトの鼻で意識的に検知するこはできませんが、われわれの嗅覚は分泌されたフェロモンを無意識のうちにとらえています。脳がその信号を受け取って反応を引き起こすと、フェロモンを発散した相手に惹かれ、その相手を求めるようになります。

アンドロスジェノンが女性の気分を高め、生理学的覚醒を促すこと、女性ホルモン値や性的興奮の変動を引き起こす働きがあることが明らかになりました。男性的な魅力の認知を高める作用が実証されています。

 　このような研究成果から、化粧品業界ではフェロモンに対する関心が高まっており、化学合成したフェロモン物質を少量配合した各種製品、特に香水が市販されています。

フェアレディのフェロモン成分 “ SENSFEEL TM”の

組成・植物学

　フェアレディの主成分“SENSFEELTM”は、マカンディ・フォルスコリン（学名：コレウス・フォルコリ（図3））と紅茶テアフラビン（学名：カメリア・シネンシス（図4））の相乗効果が期待できる混合成分です。

　コレウス・フォルコリは、アーユルヴェーダ医学ではマカンディという名でよく知られている植物で、シソ科に属する香が高い多年生のハーブです。インド・スリランカやタイの温暖な亜熱帯地域に自生しています。コレウス・フォルコリは、インド文化において古来よりベジタリアンのための料理で食され、インドの伝統医学やアーユヴェーダ医学でも用いられています。特に根が利用され、「フォルスコリン」を抽出する唯一の素原料として薬学的にも重宝されてきました。フォルスコリンは、高血圧・心不全・湿疹・不眠症・などに用いられてきました。近年では、喘息や狭心症、乾癬を治療する上で大きな可能性を秘めていること、癌の転移を予防することが明らかになっています。

　茶ノ木カメリア・シネンシスはツバキ科の低木で、東南アジア原産の温暖多湿気候の国々で広く栽培されています。茶を発酵させたのが紅茶です。この発酵過程で、葉の成分が酵素によって各種ポリフェノールに変化し、紅茶独特の色や風味が生まれます。これが紅茶テアフラビンです。お茶は5000年にわたり、健康を促進するための飲み物として世界で最も多く消費されてきた飲み物の一つです。最初は薬として用いられていましたが、やがて人気が高まると神秘的な飲み物となり、新たな伝統や作法が生まれました。今日では、抗酸化作用によって癌や心疾患を予防するなど、さまざまな健康効果が数々の研究で明らかになっています。

　発酵した茶葉（紅茶）から、テアフラビンを豊富に含むエキス分を抽出します。

 　この2種の植物から抽出したエキスを混合し実験を重ねた結果生まれた有効成分“SENSFEELTM”は酵素をうまく調節することで、男性フェロモンの一種であるアンドロスタジェノンの自然な生成を相乗的に促進します。

アンドロスタジェノンが女性の好感を誘発します。